「海まで歩いて行ける家に住みたい」 「サーフボードを抱えて、そのまま海へ飛び込みたい」
湘南エリアに住むことは、多くの人にとって憧れのライフスタイルです。 しかし、2011年の東日本大震災以降、私たちの「海」に対する意識は大きく変わりました。 美しい海は、時として牙を剥く脅威にもなり得ます。 特に「津波」のリスクは、海の近くで暮らす以上、避けては通れない現実的な課題です。
「もしもの時、家族を守れるだろうか?」 この不安が解消できず、湘南移住や家づくりを断念される方もいらっしゃいます。 もちろん、「リスクゼロ」の場所はこの日本において存在しません。 しかし、正しい知識を持ち、リスクを「コントロール(減災)」することは可能です。
闇雲に怖がるのではなく、正しく恐れ、賢く備える。 この記事では、藤沢・湘南エリアで家づくりを行う工務店の視点から、津波リスクと向き合いながら、安心して海辺の暮らしを実現するための「土地選び」と「家づくり」の基準について解説します。
【目次】
■【湘南・海沿いの暮らし】最大の懸念は「津波」。それでもここに住みますか?
■【ハザードマップ】「想定エリア」を正しく読む。藤沢・湘南のリアルな地形
■【家の防災】津波から命を守るために「家」ができること
■【地元のプロの視点】私たちが「このエリア」で建て続ける理由
■【大平工業の家づくり】「強さ」は「安心」になる。災害に負けない構造
■【まとめ】「正しく恐れる」ことが、家族の命と笑顔を守る
■【ハザードマップ】「想定エリア」を正しく読む。藤沢・湘南のリアルな地形

「海の近く=どこでも危険」と思っていませんか? 実は、海からの距離が同じでも、その土地の「高さ(海抜)」や「地形」によって、津波のリスクは天と地ほどの差があります。
・「海抜(標高)」の確認は必須事項
まず最初に行うべきは、自治体が公開している「ハザードマップ」と「海抜マップ」の確認です。 藤沢市や茅ヶ崎市などの湘南エリアは、海岸線から内陸に向かって平坦な道が続く場所もあれば、少し入ると高台になっている場所(砂丘列や台地)もあります。
例えば、海から数百メートルしか離れていなくても、海抜が10m以上ある場所なら、浸水リスクは大幅に下がります。 逆に、海から少し離れていても、川沿いの低地であれば、河川を遡上する津波に注意が必要です。 「海からの距離」だけで判断せず、必ず「高さ」を確認してください。
・浸水想定区域でも「住める場所」と「避けるべき場所」
ハザードマップで「浸水想定区域」に入っているからといって、絶対に住んではいけないわけではありません。 重要なのは「浸水の深さ」と「到達時間」です。
床上浸水(0.5m以上)の可能性があるか
3階建て以上のビルまで水が来る想定か
地震発生から津波到達までに何分の猶予があるか
これらを冷静に分析し、「数分で避難タワーや高台へ逃げられるルートが確保できる場所」であれば、十分に暮らすことは可能です。 逆に、避難場所まで遠く、高齢者や小さなお子様がいるご家庭の場合は、より慎重なエリア選定が必要になります。
■【家の防災】津波から命を守るために「家」ができること

土地選びの次は、建物そのものの対策です。 津波対策における家づくりの鉄則は、「家の中に閉じこもる」ことではなく、「確実に避難するための拠点にする」ことです。
・大前提は「逃げること」。スムーズな避難動線
津波警報が出た時、最優先すべきは「高台へ逃げること」です。 家そのものがシェルターになるわけではありません(鉄筋コンクリート造のマンション等は別ですが、木造住宅の場合は避難が原則です)。 そのため、大平工業では、いざという時に靴を履いてすぐに外へ飛び出せる「玄関周りの動線」や、防災リュックをすぐに取り出せる「収納計画」を重要視しています。
・なぜ「耐震等級3」が必要か?
「津波の話なのに、なぜ地震対策?」と思われるかもしれません。 しかし、ここが最も重要なポイントです。 津波は、巨大地震の後にやってきます。 もし、地震の揺れで家が倒壊してしまったり、歪んでドアが開かなくなってしまったら、どうなるでしょうか? 逃げたくても逃げられず、その後の津波に巻き込まれてしまう——これが最悪のシナリオです。
だからこそ、津波リスクのあるエリアほど、最高ランクの「耐震等級3」が必須なのです。 巨大地震が来ても、家は無傷で立ち続ける。 だからこそ、家族全員が落ち着いて避難行動に移れる。 「強い家」は、間接的に津波から命を守るための「時間」を作ってくれるのです。
・基礎高(きそだか)設定と水害に強い素材
万が一の床下浸水や、台風による高潮を想定し、基礎の高さを通常より高く設定することも有効な対策の一つです。 また、水に濡れても腐りにくい木材を使用したり、断熱材に吸水性の低い素材を選んだりと、復旧のしやすさを考慮した仕様にしておくことで、経済的なリスクを減らすことができます。
■【地元のプロの視点】私たちが「このエリア」で建て続ける理由
私たち大平工業も、ここ湘南エリアに拠点を置き、スタッフの多くもこの地で生活しています。 津波のリスクがあることを知りながら、なぜ私たちは、そして多くのお客様は、この場所を選び続けるのでしょうか。 それは、リスクを上回るだけの「豊かな暮らし」がここにあるからです。
・地元の工務店だから知っている「抜け道」と「高台」の情報
地図上の最短距離が、実際の災害時に使えるとは限りません。 「ここの道は地震でブロック塀が倒れやすいから避けたほうがいい」 「この路地を使えば、大通りが渋滞していてもすぐに高台へ出られる」 こうした「生きた情報」を持っていることが、地元工務店の強みです。
土地探しの際、単に日当たりや価格だけで判断するのではなく、 「実際に走って逃げられるルートがあるか?」 「夜間の避難でも安全な道か?」 という視点まで含めてアドバイスができるのは、地域密着で活動している私たちならではの責任だと考えています。
・恐怖心だけで選択肢を狭めず、冷静にリスク管理をする
「海の近くは怖いから、海抜○○m以上じゃないと絶対に嫌だ」 そう決めてしまうと、湘南らしい魅力的な土地の多くが候補から外れてしまいます。 もちろん安全は第一ですが、過剰な恐怖心で選択肢を狭めすぎるのも考えものです。 「ここは浸水想定区域だけど、すぐ裏手に頑丈な避難ビルがある」 「3階建てにして、万が一の垂直避難ができるスペースを作ろう」 このように、リスクを冷静に分析し、建物とソフト面(避難計画)でカバーすることで、憧れのエリアでの暮らしは実現できます。
■【大平工業の家づくり】「強さ」は「安心」になる。災害に負けない構造
いざという時、家族の命を守る最後の砦となるのが「家」の構造です。 大平工業が提供する注文住宅は、デザイン性の高さだけでなく、災害に対する圧倒的な「強さ」を標準仕様としています。
・最高等級の耐震性を誇る「HUCK/Arie」の構造躯体
私たちが採用している「HUCK(ハック)」や「Arie(アリエ)」シリーズは、国が定める耐震基準の中で最高ランクの「耐震等級3」相当を確保しています。 これは、消防署や警察署など、防災拠点となる建物と同レベルの強さです。 先ほどもお伝えしましたが、津波から逃げるためには、まず地震の揺れに耐え抜くことが絶対条件です。 「大地震が来ても、この家なら潰れない」 その確信があるからこそ、慌てずに次の行動(避難)へと移ることができます。
・土地探しからのサポート体制(ハザードマップに基づいた提案)
私たちは「家を売る」だけではありません。 お客様が希望される土地に対して、ハザードマップと現地の状況を照らし合わせ、「プロの視点から見ておすすめできるかどうか」を正直にお伝えします。 もしリスクが高い場合は、それを隠さずに指摘し、対策案をセットでご提案します。 一生に一度の買い物だからこそ、メリットもデメリットも全て共有した上で、納得のいく家づくりをしていただきたいのです。
・安心できる拠点で、海のある暮らしを楽しみ尽くす
しっかりとした備えがあれば、海は恐怖の対象ではなく、毎日の生活を彩る最高の遊び場に戻ります。 週末はサーフィンや釣りを楽しんだり、愛犬と砂浜を散歩したり。 そんな「湘南ライフ」を満喫するための、ガレージやウッドデッキなどの提案も私たちの得意分野です。
▼大平工業が提案する「趣味と過ごす家づくり」はこちら https://www.taihei-kogyo.com/hobby
■【まとめ】「正しく恐れる」ことが、家族の命と笑顔を守る
この記事では、海の近くで暮らすための津波対策と家づくりについてお伝えしてきました。
ハザードマップで「海抜」と「避難場所までの距離」を確認する
津波から逃げる時間を稼ぐために、家は「耐震等級3」が必須
地元の地理に詳しいプロと一緒に土地を選ぶ
「津波が怖いから諦める」のではなく、「どうすれば安全に暮らせるか」を一緒に考えませんか? 正しい知識と備えがあれば、湘南での暮らしはかけがえのない宝物になります。
大平工業では、土地探しからのご相談はもちろん、今検討している土地の「災害リスク診断」も無料で行っております。 「この土地で本当に大丈夫?」と迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。 あなたの家族を守るための最適なプランを、誠心誠意ご提案いたします。
▼まずはお気軽にご相談ください(お問い合わせ・無料見積もり) https://www.taihei-kogyo.com/contact

